ゆうびん

CHARGE(チャージ)症候群という先天的な疾病を抱えて生まれた裕(ゆう)と過ごす風景を書き連ねます。

笑顔で諭す

妻は口が達者です。
私はまったくの口下手なので、何を言っても歯が立ちません。
ところが、最近、ゆうは妻へ見事に言い返すようになり、私はひそかに痛快な日々を過ごしています。
独特の感性にも磨きがかかっている、ゆうの最近のエピソードをいくつかご紹介。


日本語に溶け込んだ英語は、私たちの生活の中にたくさんあります。
みかんがオレンジ、果物がフルーツといった言葉です。
ゆうはそういう言葉をあまり知らないのではと気がついた妻が、ここぞとばかりにクイズを繰り出します。

「ゆうちゃん、鳥は英語でなんて言う?」
「・・・からあげ?」
「は?それは料理の名前!」
「わかった、けんた?」
「は?ケンタッキーってこと?それは売ってる店の名前!」
「ではもう一問、牛は英語でなんて言う?」
「しってる、カルビ!!」

 

「ママ~ちょっときて~かわいいのみつけた~」と妻が呼ばれてついて行くと、
そこには食べた後の巨峰の皮があったそうです。
「ふくろがやぶれてパクパクしてる、小さくてかわいいむらさきのふくろ」、と。
言われてみれば、たしかに。

 

スクールバスから降りたゆうは、満面の笑み。
「ママ、体育でけんけんパがはじめてできたよ!」
家でも数回繰り返し、よほどうれしかったようです。
夜、仕事から帰ったら、恥ずかしながらもけんけんパを見せてくれました。
上手、上手とほめていたら、けんけんパが止まりません。

寝る時、添い寝をしていた妻に「先生だれも、ほめてくれなかった。どうして?」とぽつり。
7歳ではじめてできるようになったなんて、みんな思わなかったんでしょうね。

 

先日、ゆうが学校で受けた国語のテストの点数が悪く、妻が不満な態度をしてみせたところ。
「42さいだからがまんできる、だいじょうぶ」とゆうに笑顔で諭されていました。
口の達者な妻でさえ、何も言い返せない言葉を繰り出すゆう。

成長しています。

 

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至福の時間