ゆうびん

CHARGE(チャージ)症候群という先天的な疾病を抱えて生まれた裕(ゆう)と過ごす風景を書き連ねます。

はじめて歯が抜けました

やっと1本目の歯が抜けました。
少し前からぐらぐらし始め、本人は大喜び。
気になってしかたありません。
同級生たちはみんな抜けているので、憧れがあったようです。
鏡を見ながら、手で押したりぐらつかせたりしていましたが、ついに妻特製の巨大おにぎりを食べている時にポロッと抜けました。
おにぎりを食べていると、歯が抜けそう・・と不安げな表情を浮かべていましたが、気にせず食べて、ただ歯は食べないように、と伝えたところ、2個目をほおばっているときに、顔がぱっと明るくなって、抜けた!とアピール。
おさるのジョージの絵本で読んだので同じようにするんだ~と言って、枕の下に歯を入れて寝ました。

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最近のゆうのエピソードをいくつか。

 

〇数字

学校から帰ってきたゆうが、
妻に「4と9はよくないすうじなんだよ。しぬ、くるしいって。」学校で先生に習ったようです。
そして心配そうな顔で「このいえは409だけどだいじょうぶ?」
確かに(笑)


〇国語の宿題

国語担当の先生は、毎日オリジナルの手書きプリントを宿題にしてくださいます。
横でのぞいている妻いわく、たまに難問があるらしい。

問い「もし手話のわからない、読み書きができない大人になったらどうなると思いますか?」
1年生に超難問です!
悩む。どう答えるんでしょう?
するとゆうは「ママ~、ともだちにきくってかいてもいい?」と即答(笑)
読み書きができなくても、手話がわからなくても、友達に聞けばいいや、と。
ある意味正解です。


〇国語のテスト

国語の読解テストを持ち帰ってきたゆう。
6割できていることを讃えたいところですが、やはり妻は気に入りません。
「ちょっと、こんな点数でいやじゃないの?」と軽くクレーム。
するとゆうはマンガ読みながら、視線も向けずに
「ん?へいき。ぼくはほんをよめるから。」
思わず、そうだね、と思ってしまうけど、それでいいのか?とも。
このマイペースぶりは、ずっと続くんでしょうか。


〇25歳の時

布団に入って寝る時、ゆうは人工内耳を外します。
ここから始まる妻とゆうの手話トークが、毎回おもしろい模様。
「ママはパパとであったのはなんさい?」
妻が26歳だと答えます。
すると「ママは25さいのとき、だれがすきだったの?」
ちょっとびっくりする質問ですが、妻は「あ~、ゆうの知らない別の男の人」とさらっと答えたそうです(笑)
たくましく育て!


最近は、2人で車に乗っていても、読んでいる絵本でわからない言葉が出てくると、運転中の私にひとつひとつ尋ねてきます。
さらわれる って何?
しかけ って?
デート って・・・?
これを私の手話力で説明するのは難しい。


〇10年前

ランチに出かけたゆうと妻。
入ったお店に、オープン10周年と札の立った胡蝶蘭が置かれていたそうです。
すかさず妻は「あれ、茎が5本あるやろ。蘭はな、1本1万やからあの鉢は5万や!」
と言わずにはおれない、どうでもいい情報。
そこから話が広がり、妻が「ゆうは10年前はどこにいたん?」とたずねたところ、「そらのうえ、パパとママがけっこんするのをテレビでみていた」と答えたそうです。

・・・なんだか不思議な答えですが、そんなこともあるかなと思える。


ゆうとのやりとりから刺激を受ける年の瀬です。