ゆうびん

CHARGE(チャージ)症候群という先天的な疾病を抱えて生まれた裕(ゆう)と過ごす風景を書き連ねます。

大人の正解

聴覚に障害があるこどもたちは、言葉のネットワークの広げ方に課題があると言われています。
例えば、「えんぴつ」という単語は知っていても、「消しゴム」「はさみ」と同じく、「文房具」という分類が難しいそうです。

というわけで、実験や検証が大好きな妻、登場。

聴覚障害のある幼児への問いかけ。

〇「コップ」「なべ」「おさら」「ごはんちゃわん」
この中でひとつだけなかまはずれはなぁに?

答えは「なべ」
コンロに載せる、料理をする、フタができる、理由はいろいろ考えられます。

そして、妻がゆうに問います、

妻「なかまはずれはなぁに?」
ゆう「おさら」
妻「・・・なんで?」
ゆう「おさらはたいら、ほかはふかい」
妻「・・・」

なるほど、そういった整理も可能ですね。

 

〇「バナナ」「りんご」「イチゴ」「たまねぎ」
この中でひとつだけなかまはずれはなぁに?

答えは「たまねぎ」
たまねぎは野菜、ほかは果物。これは一目瞭然!

同じように、
妻「なかまはずれはなぁに?」
ゆう「いちご」
妻「・・・なんで?」
ゆう「いちごはむかない、ほかはむいてたべる」
妻「・・・・・・」

 

なるほど!!

いちおう、妻が用意している「大人の正解」を解説したら、あぁそう、ふうんみたいな反応が返ってきたとのこと。
聾学校の先生に相談したところ、「それだけのはっきりした理由があれば正解です!素晴らしいです。」と言っていただきました。
視覚優位のゆうには、器の形や皮をむく、むかないが分類すべき項目になったのだと思われます。

が、しかし言葉のつながり、ネットワーク、ふだんはあまり意識しませんが、奥が深いですね。

 

f:id:xh123:20171123154125j:plain

こちらは妻の顔まねをする、盆栽くん