ゆうびん

CHARGE(チャージ)症候群という先天的な疾病を抱えて生まれた裕(ゆう)と過ごす風景を書き連ねます。

2歳!

この先どうなるのだろう、と思ってから、はや2年が経ちました。
ようやく、というか、どうにか、の2年と思いますが、振り返ってみても、いろんなことがありすぎてよくわからん、といった感じです。

とにかく、誕生日にはささやかなケーキを用意し、2本ローソクを立てて、お祝いしました。
去年と違うのは、私の帰りをなんとか起きて待っていてくれたこと、ローソクを見て大興奮したこと、お祝いの歌に合わせて手をたたいたこと、火を消そうとして口をすぼめたこと。
なんだかとても、ほんわかと、うれしさ、ありがたさがこみあげてきました。そして、その光景を思い返しては、また、じわじわと気持ちがよみがえってきます。
ゆうが一番大変だったし、ようがんばったと思います。
けれど、やっぱりお母さん、そして、おじいちゃんおばあちゃん、あちこちで出会ったお友達、いろんな方に支えられて、今があるのだなあ、と実感します。
ありがたいことです。
ありきたりですが、これかもどうぞよろしくお願いします。

人工内耳を使い始めてから、1か月になりました。
だいたい2週間に1回、手術を受けた病院の言語聴覚士さんに診てもらい、それまでのゆうの暮らしぶりを話しながら、アドバイスを受けています。
物理的には、音が入っているようですが、大きな音がしたら振り向く、というほど、はっきりした仕草はまだありません。
音のない環境から、あるところに身を置くことになったわけだから、まずは、音と行動を結びつけることに気をつけます。
例えば、「ゆうちゃん、ごはん」と声を出して呼びかけたら、耳に手をあて「聞こえたかな?」と尋ねて、ゆうがなにがしかの声を出したら、「そうだね、ごはんだねえ」と食事のある机につく、というように。
書いていても、ちゃんと自分にできているのか、これからもできるのか、不安はぬぐえません。

ただ、これまでは、楽器ではほとんど遊ばなかったけれど、太鼓や木琴、鈴を鳴らして興奮するようになったので、変化は感じています。
特に鈴は、最初鳴らした時、泣き叫んで嫌がりましたが、今では、自分から手に持って、シャンシャン鳴らしています。
言語聴覚士の先生によると、初めて聞いた音にびっくりして泣くことがあるので、鈴の音は、まさにそれだったのでは、とのこと。
私も、初めて気づくことばかりです。

最近では、色鉛筆やクレヨンを手に持って描くことを覚えました。
手当たりしだいに、殴り描いています。

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デジカメやスマホタブレットのように、画面を見たり、触って動くのが楽しいようで、一度遊び出すとなかなか手が止まりません。
デジカメで写した家の中のモノを指差し、「これはどこかなあ?」とサインで尋ねると、即座にその場所へ高速ハイハイで向かいます。
細かいものでも、たいがい覚えているので、その記憶力に驚き、眼力の強さを実感しています。
また、動物園に出かけて、動物の絵を見せながら、実物を見ると、「一緒」のサインをしてくれます。
あらためて認識する力を感じられ、いろんなとこへ行き、いろんなものを見せてあげよう、との思いを強くします。

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           【夢見ヶ崎動物公園で、初めてのペンギン】

 

というわけで、試行錯誤の日々が、まだまだ続きます。