ゆうびん

CHARGE(チャージ)症候群という先天的な疾病を抱えて生まれた裕(ゆう)と過ごす風景を書き連ねます。

ピザづくりと磯遊び

前回のブログで、味噌や海苔をつくった様子を書きましたが、なぜか先月は2週連続でピザづくりが予定に入っていました。

といっても、生地や材料は用意され、私たちは生地を丸めて味付けし、いろんな材料からトッピングを選んで盛り付けていくだけのイベントでした。

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とろけるチーズで埋もれています。

 

ダッチオーブンで焼くピザ、できあがったのはこちら。

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シンプルなトマトベースのピザに加えて、塩辛や海苔を山盛りにしたのが手前のピザ。

おそるおそる口に運ぶと、塩辛が絶妙な味に。
白ワインが飲みたくてしかたない、宮ヶ瀬湖畔でした。

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ピザでお腹いっぱいですが、マシュマロを黙々と焼くゆう。

 

さて、続いては磯遊び。

今回は葉山ではなく、2回目の真鶴。こちらでお世話になりました。

海のミュージアム

真鶴半島の先、三ツ石海岸の岩場で生き物を探します。
かつてのゆうは、岩場を歩こうものなら身体をよじって抵抗するか、抱っこするまで動かなくなったものですが、今回は手をつなぎ、身体を支えてあげれば、自力でどんどん進みます。
バランスをとるのが上手ではないのですが、それでも自ら進む姿勢に、成長を感じます。

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海の中に転がる石をひっくり返すと、なにやら生き物がうごめきます。
私は正直得意ではないのですが、妻はいきいきと動き回っては獲物をゆうに見せにきます。

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アメフラシを手に、神妙なゆう

1時間ちょっとの生き物探しでしたが、ゆうは飽きたのと、服が濡れたのが気持ち悪いようで、大変ご機嫌悪く、泣き続けます。
獲物をとらえてご機嫌な妻は、不機嫌なゆうが気に入らない模様。
平和は難しいですね。

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アメフラシの卵(オレンジ色)やナマコ、梅干しイソギンチャクやクモヒトデ、短い時間でもいろんな生き物を見つけることができました。

ビーチコーミングといい、磯遊びといい、これまでの海岸や磯の見方がまったく変わる貴重な時間でした。

味噌づくり 海苔づくり

前のブログからすっかり時間が経ってしまいました。

この季節、私が流行のインフルエンザにかかってしまい、その後、息子、妻と相次ぎ感染。

最初、体調がよろしくないと妻に伝えたところ、「気合いが足りないのでは?」との言葉。動けないわけでもなかったので、そのまま時を過ごし、念のため診察を受けたところ、この結果となりました。
悔しいやら恥ずかしいやら、なんとも言えません。

今月、ゆうは心臓の根治手術を予定していたのですが、ぎりぎり手術日の2週間前にかかり、慎重を期すために手術も延期に。

ゆうの春休みは手術と療養に励む予定でしたが、スケジュールを再調整せざるを得なくなりました。

 

そんな日々の中、なんとか参加できたのが、味噌づくりと海苔づくり。

味噌づくりは、ご縁があって視覚障害聴覚障害のお子さんのいる家族と一緒に、それぞれの家族のペースでにぎやかに体験しました。

まず、用意していただいた大豆を手で押しつぶします。

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つぎに、麹と塩を混ぜたものと押しつぶした大豆をよく混ぜます。
ボウルに入れて、手でよーく混ぜます。

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よーく混ぜたら、団子のように丸めてジップロックに移し、そのまま秋にできあがるまで見守ります。
上手にできているといいなあ。

 

そして海苔づくりは、こちらで体験しました。

大森 海苔のふるさと館

平和島競艇のすぐ近く、子どもの頃から少しなじみのある地域ですが、こんな施設があるとは知りませんでした。

予約開始当日、妻が1時間以上電話をかけ続け確保することができた、大人気のイベントです。
ここ、海苔のふるさと館では、海苔ができるまで、この地域で海苔づくりがとても盛んだったこと、そしてそれができなくなってしまった歴史。
知らないことを学びながら、実際に身体を動かして、海苔づくりを体験できます。

まず、簾(す)の上に置いて木枠に海苔を流し込みます。

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簡単そうに見えますが、均等に海苔を流し込むのはなかなか難しい。

それを持ち上げてできあがり。

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この海苔をつけた簾を持って外に出て、天日干しします。

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お日様越しに海苔をみると、海苔に濃淡があることがよくわかります。

海苔は食材としては当たり前のように食卓に並びますが、それを作るプロセスはなかなか手がかかることを身をもって感じることができました。

体験の後、試食した焼き海苔のおいしいこと。
実は、海苔は苦手と言い、玉子の握りに巻かれた海苔をとっていたゆうが、その日の昼に食べたお寿司では海苔ごとモグモグ。

連れてきた甲斐があるというものです。

海藻おしば

昨年からわが家は、自然体験活動に参加しています。
「ゆうびん」でもいくつか取り上げましたが、四季折々の森や山、海を舞台に、なかなか体験できない活動に参加してきました。
火をおこす、竹を切って器を作る、森で木を倒し、ほだ木にしてきのこの菌を打ち込むなどなど。
そして今週末は「海藻おしば」づくりにチャレンジしました。

海藻がもっとも育つのは、冬が終わりに近づいて、春の訪れ間近な時期、まさに今だそう。
水温の高い夏に繁殖していたプランクトンが減って、海がきれいになり、光が差し込みやすくなるのがその理由。

海藻は、大きく分けて3つの色(みどり、ちゃ、あか)に分かれますが、それは光の波長の吸収が関係するそう。
水深の浅いところから、みどり<ちゃ<あかの順に育つと教わりました。
海藻と言えば、わかめやひじきくらいしか知らない私にとって、すべてが驚きです。

海岸に打ち上げられた海藻を拾い、海でわかめを探しました。

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わかめは海中では茶色ですが、ゆでると鮮やかな緑色に変わります。
とれたてのぜいたくなわかめ味噌汁。

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たくさん拾った海藻から、おしばにするものを選びます。

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真水で広げ、海藻おしばにしました。
魚が3匹、海の中を泳いでいる・・・ように見えますか?

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同じような海藻に見えても、枝先のかたちなどを細かく見ると種類が違うことがわかります。
とにかく、海藻にはたくさんの種類があると知りました。

そして夜にはわかめをしゃぶしゃぶでいただきました。
歯ごたえはシャキシャキ!
こんなわかめは食べたことがないような。

ゆうは苦手と言っていましたが、マヨ醤油をつけると食べました。

5回目の誕生日

ゆうは今月、5歳の誕生日を迎えます。

この1年を振り返って、いちばん印象的なのは自分で日記を書くようになったこと。

聾学校では、親子でコミュニケーションを楽しみながら、ことばを育て、自分のことばとしていくために、絵日記指導があります。
はじめは、妻がその日の写真やイラストに合わせて文を書いていましたが、4歳からは文にいくつか空欄を設け、ゆうが単語を埋めていました。
ただ、決められた枠を埋めるのは本人も楽しくないようで、親子で悶々とスランプにはまっていた時、お世話になっている言語聴覚士さんから「じゃ全部自分で書いてみたら?」とアドバイスを受けました。

はじめは、さすがに難しく無理だろうと思いましたが、毎日自分で書きたいことを見つけて、しだいに書くことが楽しくなってきた様子。

文章で示されることで、私たちも、よりゆうの興味や関心の持ち方がわかってきました。

例えばある日の日記がこちら。

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「ゆうえんちに〇〇ちゃんといった。かんらんしゃはタイヤににていた。ふじさんとうきょうタワーかんらんしゃがたかい。」

東京タワーに登った翌日、遊園地に行き、観覧車から富士山を一緒に見ました。
しかし、それらの高い順を考えていたとは気がつきませんでした。
視覚的な見方がおもしろく感じられ、ゆうのセンスがあふれる日記です。

今週は聾学校のお誕生日会、みんなにお祝いをしてもらいました。

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今週末は、東京国立博物館で開催中の特別展「仁和寺と御室派のみほとけ」へ。

特別展「仁和寺と御室派のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」

展示の中で、仁和寺観音堂を再現した空間だけは、撮影が可能でした。
二十八部衆立像や風神雷神立像が建ち並ぶ空間ではシャッター音が鳴り響いていますが、裏手にはこんな絵も。

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「悪いことをしたらここに行くのよ!」と妻。

じっと見入るゆう。

私も、高野山で読んだ「地獄と極楽」が生涯忘れられない。
きっと親が思っている以上にこどもにはインパクトがあるはず。

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雷神です。

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こちらはディズニーシー、デイジーと手をつないで散歩ができました。

ゆうお誕生日おめでとう。

ビーチコーミング

ビーチコーミングをご存じですか?

海岸の砂浜に打ち上げられた漂着物を拾い集め、それらを調べ楽しむこと。
珍しい漂着物を探し集めることなどはわりと注目されていますが、ビーチコーミングのポイントは、「拾い、集める」だけでなく、集めたものを「考えて、楽しむ」ことにあるそうです。

例えば、椰子の実を砂浜で見つけたとして、それが遠く太平洋の小島から流れ着いたのか、あるいは外国船が入港した際、乗員が捨てたものかもしれない、などいろんなストーリーが考えられます。
そして、実際の椰子の実を調べることで、数あるストーリーの中から絞り込むこともできます。

このように、生態系や環境を考えるきっかけとして、ビーチコーミング学は世界にひろがっているそうです。

先日、葉山の一色海岸から長者ヶ崎まで砂浜を歩いて、ビーチコーミングの世界を体験してきました。
歩くときは片道ではなく、往復することがポイント。
見る角度が変わることで、発見があるそうです。
わかる気がします。

先生は、

ビーチコーミング学 [東京書籍株式会社]

の著書を持つ池田等さん。
参加した高校生や子どもたちが持ってきた貝を一目見て、すぐに名前を言い当てておられ、すごい世界をのぞいてしまった気持ちになりました。

寒さを予想し着込んできましたが、当日は穏やかな晴天で風もなく、お昼を外で食べられるほどでした。

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富士山、丹沢、伊豆の山々。南には大島も望めます。

 

波打ち際や海藻や木くずが打ち上げられたところなどにしゃがみ込み、おもしろそうなものはないか、探します。

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ゆうは、気に入った形の石を集めていましたが、そのうちに砂遊びが楽しくなってきた模様。

小指の爪くらいの大きさの貝をたくさん見つけて、小さい頃、宮崎でタカラガイを集めていたなあ、などと思い出しながら、ひたすら下を見て、砂浜を歩いていました。

タカラガイっていいね!

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貝はもちろん、カニの甲羅や足といった海のものだけでなく、栗や桃、ツバキの実も見つけて、森と海がつながっていることを実感できました。

そのほかにも、なぜか入れ歯が葉山で多く見つかることなど、おもしろく、奇妙な話が盛りだくさん。

漂着物の変化から、温暖化の影響、潮流の動きといった海洋環境の変化がわかる、との話が印象に残りました。

と、ずいぶんお堅い話になってしまいましたが、今回のイベントは親の興味(妻の趣味)が先行して参加しました。
ゆうにとって、どんな時間だったのかわかりませんが、多少なりとも記憶に残ってくれればいいなあ。

あけましておめでとうございます

新しい年を迎えました。

 

さて、闇に浮かぶこの球体、何だと思いますか?

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実は、公園の森の中に吊られているテント。

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お正月明けの連休、静岡県にあるこちらの施設に泊まってきました。

www.innthepark.jp


昨年秋にオープンしたばかり、また私たちが宿泊した翌日からは冬期休業に入り、リノベーションしていくそうです。

「絶対おもろいはずや!」とどこからか探し出した妻に連れられ、沼津港で魚を食べた後、どやどやと愛鷹山の麓へ。

こどもたちが運動する芝生広場のすぐ横に、白いテントが4つ。
そのうちのひとつが吊りテント。

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テントにどう入るんだろうと気になりますが、ふつうのテントのようにチャックを開けて中へ。
木から吊されたテント内には、ベッドがふたつだけ。
天窓があり、外が見えました。

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ゆらゆら揺れます。。。

電気毛布が用意されていましたが、夜はかなり冷えこみました。

 

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夜になると、テントの灯りが森に映えます。

 

食事は別棟に設けられたサロンでとりました。
夕飯は、地元のパン屋さんのカンパーニュを切ることにはじまり、有機野菜を蒸したり焼いたり、最後にお肉料理、おいしく楽しくいただきました。

遠くには沼津市内の街の灯りと伊豆の山並み。
暖かい時期は、外で食べるのも楽しそう。

こちらはテイクアウト可の朝食。

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最近の「ゆうびん」を振り返ると、もはや、ゆうの成長記録か、妻のアンテナ記録なのかわからなくなってきましたが、今年も一家でいろいろな事にチャレンジしていきたいと思っています。
引き続き応援よろしくお願いします。

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お正月まで、あと一週間。

今年も残すところあとわずか。

昨年は門松を作るイベントに参加しましたが、今年はさらに、しめ飾りづくりにもチャレンジしました。

まずは門松づくりから。

生田緑地ホームページ イベントカレンダー

昨年も、縄を締め付けるこの男結びが難しかったよなあと記憶しているものの、1年経っても進歩せず、試しては失敗の繰り返し。

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こちらの苦労をまったく気にせず、さっさと結び続ける妻のおかげで仕上がりました。

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続いては、しめ飾り。
こちらは、神奈川県立三ツ池公園で。

www.kanagawaparks.com


24本のわらを8本ずつに分け、2つに編んで3束つくります。

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私が見よう見まねでがんばって編んだ縄を見た先生から、「…やり直したほうがいいわ。きれいにできた奥さんにお願いして。」
妻がイヒヒと手話通訳し、ゆうの絵日記には「ままはじょうず、ぱぱはへただった」と書かれました。

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そして、今日はクリスマスイブ。

「サンタクロースはどうやって来るの?」とゆうに尋ねたら、
「マンションの2階にトナカイとソリを置いて(わが家は4階)、サンタクロースは窓から来る!」と即答。

なるほど。。

すると窓にこっそり白い綿を挟んでいる妻を目撃。
証拠品としてヒゲを残し、明日の朝、ゆうに説得力ある説明をするのだそう。

なるほど。。

みんな、それぞれ考えをめぐらせています。

そして今日、初めて「としまえん」に行きました。
ゆうのスケートデビューです!

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ゆうは座っているだけだから楽しかったようですが、私はウン十年ぶりのスケートで足腰をガタピシいわせ、汗だくになりながら滑り続けました。