ゆうびん

CHARGE(チャージ)症候群という先天的な疾病を抱えて生まれた裕(ゆう)と過ごす風景を書き連ねます。

今年も田植え

昨年に続き、今年も埼玉で田植えをしてきました。
「環境に関する手話研究会」のスタッフの方が主催して開かれたものです。
子どもを含む20人ほどが田んぼに一列に並び、ひとつひとつ苗を植えました。

去年参加した時は、まだゆうは歩けなくて、嫌がるゆうを抱えて、田んぼの中へ入りました。
歩けるようになったゆうは、田んぼには入るものの、苗を植え付けるために前へとかがむ動作はまだ難しいようです。

お昼の休憩が終わり、一緒に田んぼへ行こうと言ったら、パパとママが一緒に行って、ぼくはこのイスに座って見ている、と手話で言い返されました。
そんなゆうを抱えながら、午後も田植えを続けました。

参加者のうち、私と妻だけが聴者で、この集まりではいわば少数派の立場。
春から私も手話教室に通いはじめ、去年よりは会話を読み取ることができたものの、まだまだ会話についていけません。

ゆうが、私が知らない世界への扉を開いてくれたんだな、そう改めて感じた一日でした。

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ぼくはけっこん、まだとおもう

最近、我が家によく遊びに来てくれていた男の子、ゆうの担任の先生、と相次いで結婚されました。
久しぶりにそのお兄さんに会い、奥さまと赤ちゃんを紹介されましたが、ゆうは照れてモジモジしていました。

夕方、妻が絵日記に「けっこん」について書いたあたりから、ゆうの質問が始まりました。

ゆう「○○せんせいは、けっこんしているの?」
妻「まだだよ」
ゆう「△△せんせいは、けっこんしているの?」
妻「してるよ、娘さんは保育所に通ってるよね」
ゆう「ママはけっこんしているの?」
妻「パパとしているよ、ゆうがいるよ」
ゆう「ゆうはけっこんしているの?」
妻「....どう思う?」
ゆう「ぼくは...けっこんまだとおもう」

池坊流、華道デビューしました。

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私はセンスないのを自覚しているので、見守るだけ。

同じ花を使っているのに、生けられた花の雰囲気はみんな違いました。不思議。

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ヒゲ博士とナンセンス★マシーン

東京大学本郷キャンパスに行ってきました。
妻がリスペクトする、明和電機の子ども向けイベントに参加するためです。
明和電機の名前を聞いたことはありますが、見るのは初めて。
どんなもんでしょう。

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見たこともない機械が、予想外に動くさまには、目を惹きつけられました。
ナンセンスのようでいて、思わず頷かされるところもあり、そんな発見の連続で、あっという間に時間が過ぎていきました。

デジタル絵本展も同時開催されていて、ゆうはこちらが気に入った様子。
自由にタブレットを操作する子どもたちを見ていると、時代の流れを感じます。

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ちなみに、グルグル巻かれた紙が、息を吹くと伸びるおもちゃも気に入った様子。
古くからのおもちゃと新しいタブレット
その組み合わせも、なんだか新鮮。

その後、40年生きてきて、はじめてシチリア料理を食べました。

メニューを見てもどんな料理かさっぱり分からず、ドキドキしながら料理を待つ間、ゆうは、「○○さんと来たような店?」と涼しい顔で言っていました。
○○さんと行ったのは、イタリアンのお店。
たしかにそんな感じですね。

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ペンギンは何を食べる?

先日、ろう学校で動物園に遠足に行ったそうです。
動物園に行ったら、水族館行かなあかんやろう!と妻が言い、八景島シーパラダイスに出かけてきました。

〇ペンギン

動物園の事前学習で「ペンギンは何を食べる?」と聞かれたゆうが勢いよく答えた一言。

ハンバーガー!」

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アニメの「ペンギンズ」が大好きなゆうは、ペンギンは空を飛び回り、ハンバーガーを食べると思っているらしい?
しっかりと実物を見せました。

〇イルカ

イルカが寝ているところを、はじめて見ました!
眼を閉じて、気持ちよさそうにぷかぷか浮いていました。
イルカのショーも見たのですが、横で妻が「見本がない新技は、どうやっていちから教えるんやろう?」とブツブツ。
もはや見る視点が。。

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水族館は、夏は涼しく、冬は暖かいのも魅力ですね。

牢屋の番人

3泊4日のキャンプに出かけてきました。
今回は、他のろう学校に通うお子さんの家族と一緒でした。
手話関係のイベントに出かける中で、たまたま何度か出会って親しくなった方からお誘いいただき、初めての参加です。

ゆうだけが別のろう学校、みんなお知り合いといった中に加わるので、私は大変緊張しますが、妻とゆうはすぐに輪の中へ飛び込んでいきました。
幼稚部はゆうだけで、主に小学部高学年の子どもたち。
一緒に遊ぶのは難しいかな?と見ていたところ、お兄ちゃんお姉ちゃんが手をつないでいろいろな遊びに連れて行ってくれました。
ドロケイが始まり、子どもたちが走り回り、歓声が聞こえてきました。
もちろんゆうがそこに加われるはずがなく、どうしているかな?と思っていると、ゆうの楽しそうな声が聞こえてきます。
気になって様子を見に行ったところ、ゆうはなんと「牢屋の番人」という大役を任されていました。
そして番人ながらも、牢屋に閉じこめられた囚人に遊んでもらい、喜んでいる声でした。
走り回れないゆうに配慮し、子どもたちは自然になかまに入れてくれていました。「パパも来たの?じゃあゆうと一緒に、ちゃんと見張っていて!」と言われ、しばらく私も番人役をしました。

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   アリの巣を観察するゆう

釣り、磯遊び、バーベキュー、温泉など、たくさん楽しいことがありましたが、「牢屋の番人」を考えてくれた子どもたちの気持ちがうれしく、キャンプでいちばんの思い出となりました。

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授業参観

はじめて、授業参観に行ってきました。
教室の後ろにパイプ椅子が用意され、腰掛けながら、ゆうの様子を見ていました。

先生が「遠足はいつだったっけ?」と尋ねました。
ある子は「5月〇日!」と声を出し、ゆうは手話で「5月〇日、動物園だよ」とうれしそうに答えていました。
手話だと音声よりゆっくりになりますが、先生もまわりの友達も、ゆうの返事を待ってくれていました。

聞こえない、聞こえにくい友達と幼児期を一緒に過ごすことは、大切だと改めて感じた時間でした。

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タケノコ掘り

すっかり春らしくなりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

今日、わが家はタケノコ堀りに出かけてきました。
よく通る道から1本奥に入るだけで、静かな竹林があるとは知りませんでした。
農家の方が所有する竹林に伺い、タケノコについてまずレクチャーを受けました。

竹は節に成長点があり、節の間が伸びて、大きくなります。
成長のスピードは早く、雨が降ったりすれば、1晩で30~40センチも伸びるそうです。
タケノコは地面下に隠れていて、穂先が少し出ているぐらいが一番おいしいと教わり、竹林を目をこらして歩きます。

ちょっとだけ頭を出したタケノコを発見。いざ掘り始めますが、根が張っていて、なかなか根元に到達しません。

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1時間かかって、やっと2本を収穫しました。

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さて、ここからが本題。
家に帰って、糠で茹で、タケノコをさしみにしていただきました。

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はじめて食べましたが、オツです!

妻の技が光る逸品かと思いきや、料理したのは私の母でした(笑)
あく抜きはなかなか大変ですね。